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ロシアW杯より藍をこめて

サッカー日本代表・ロシアW杯への道程・藍は日本代表ユニフォームの色をイメージ
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Act.4 【W杯のアジア出場枠は増えるのだろうか】

香川真司はキリンカップのニュージーランド戦の後、「果たしてこれがワールドカップに向けて、何の意味のある試合なのか。ワールドカップを見据えるって意味では、こういうレベルはないと思う。」などと語っていたという。

香川選手の真意のほどはともかく、確かにW杯は世界の地域代表がしのぎを削るハイレベルなサッカーが見られる大会だ。勿論、欧州チャンピョンズリーグ等と比較するとサッカーの総合レベルという意味においては、プロクラブ同士が対決するCLの方が上かもしれない。しかし、国の代表はその国の選手のみで構成しなければならない為、その国の特徴を見る事ができる。したがって自分たちの特色を出しつつ少ない持ち駒で手強い相手にどのような戦い方をするかなど、見どころ満載である。

現在のところ既に出場を決めている国は開催国のロシア、ブラジル、イラン、サウジアラビア、日本、ベルギー、ドイツ、イングランド、スペイン、ナイジェリアなどであるが、まだの25枠が未決定である。

予選において最も厳しいとされているのは何といっても欧州予選だろう。ベルギーは組み合わせに恵まれた感もあるが、熱戦が続く欧州予選で早くも出場を決めた実力は前回のW杯以上かもしれない。

欧州予選は52チームが9グループに分かれて戦うが、各グループ首位の9チームが本大会出場決定となる。そして各グループ2位の9チームの中、上位8チームがプレーオフを行い、4チームが出場決定となる。強豪ぞろいの欧州にあってはしびれる戦いの連続だ。例えばスペインとイタリアは同じ組になっているが、この世界に名だたる強豪国でもどちらかがプレーオフに回ることになる。
各地域・大陸の出場枠数は各大陸連盟に加盟している国・地域の数と各大陸のサッレベルに応じて割り振られている。そのため、W杯での成績に応じて変動するのだが、現在の枠は、欧州・南米>北中米カリブ海・アフリカ・アジア>オセアニア、の順になっている。中でも圧倒的に人口が多いのはアジアとアフリカだ。

1998年のフランス大会後、AFCの会長が「南米は10か国しかないのに出場枠が半分の5もある。アジアは46の国と地域、人口も全人類の約半分もあるのに枠が2もしくは3しかないのは不公平だ。これが改善されないなら、アジアサッカー連盟はワールドカップに参加しない」とFIFAの会議上で猛然と抗議をしたことがあった。

しかし、これに対して南米から「南米は本大会に5か国出場したが、そのうち4か国がグループリーグを突破し決勝トーナメントに進出している。対してアジアは、4か国(日本、韓国、サウジアラビア、イラン)が参加したのに全てグループリーグで敗退している。レベルを無視した要求は受け入れられない。何もアジアが無理に参加しなくてもワールドカップの競技水準は保たれるだろう」と反論されてしまう。

実力を言われてしまうと、サッカー弱小国揃いのアジア諸国は「御説ごもっともでございます」と頭を下げるしかないだろう。例えば、世界中の国々を地域に関係なくランダムにいくつかの予選リーグに分けてしまうと、日本はおろか、アジア諸国のW杯出場のチャンスは一気に厳しいものになってしまう。

結局、FIFAは南米の出場枠を0.5削る代わりにアジアの出場枠を0.5増やすといった案を取り入れたが、ドイツ大会でAFC加盟国が1つもベスト16以上に進出しなかったことにより、アジアの出場枠が4.5から3.5に減らされるそうになった。ところが、AFCはオーストラリアがアジアに転籍したことをFIFAに訴え、4.5枠の維持が決まったそうだ。全くもって大甘な話だ。アジアにはアラブの大富豪がいて、巨大なマーケットが拡がっているからだろうか。

現在オーストラリアとシリアがプレーオフの最中だが(世界地図を見ると、この2国がどうして同じアジア地区なのか疑問はあるが)、オーストラリアがAFCに加盟してくれたおかげでアジア予選は随分と面白くなった。しかしそれでも、アジア枠が4.5ある現状はどう考えても甘すぎるように感じる。3.5枠程度に減らした方がアジアのレベルが上がって、将来的には良い結果に繋がるのではないか。「ドーハの悲劇」の時はたった2枠だったのだ。

例えば日本が初めてW杯出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」の時のように3.5枠とすれば、各組の1位のみが無条件でW杯出場が決定し、2位になった国同士が残り1枠を決める事になる。これはしびれるだろう。しかし、しびれる事をやらないと全体のレベルアップは望めない。グループリーグで「2位でもOK」と欧州予選のように「2位では×」では全く取り組み方が違ってくる。1試合当たりのプレッシャーも高くなり、最終予選はさらに必死の取り組みが予想される。

このままでは日本にとってワールドカップ出場は常に安易な道となりかねない。いくら「アジア予選はそんなに甘いものではない」と口では言ってみても、心の中では皆「出場して当たり前」と思っているはずだ。何しろ4.5枠なのだから。この事は日本が世界のトップを望むなら、将来的に良い結果を生むとは思えない。

しかし経済原理が働く近代スポーツの最先端を行くサッカーにおいて、FIFAは巨大マーケットのアジアを邪険には出来ないだろう。したがって、どんなに結果が悪くても、枠を減らす可能性は皆無なのかもしれない。それどころか、むしろ増やす方向なのだろう。何しろ地球上の3人に1人は中国人とインド人で、2人に1人がアジア人なのだから。



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