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ロシアW杯より藍をこめて

サッカー日本代表・ロシアW杯への道程・藍は日本代表ユニフォームの色をイメージ
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Act.13 【この時期に再び「日本らしさ」の復活か】


たまたま、前回W杯のグループH、「アルジェリア対韓国」の録画がまだ見ていない状態で残っていたので、さらっと見ようと思ったが、序盤からアルジェリアの猛攻が面白くてつい見入ってしまった。

グループHに入った国は、ベルギー、ロシア、アルジェリア、韓国だ。この試合はグループステージの2試合目。アルジェリアは初戦でベルギーに逆転負をしてしまい、グループ最下位。韓国は初戦でロシアと引き分け、グループ2位の状態での試合だ。直前の試合でロシアがベルギーに負けたので、双方ともこの試合に勝つとグループステージ突破の可能性がある。アルジェリアの監督はつい先日、日本代表監督を解任されたハリルホジッチだ。

アルジェリアは初戦から5人もメンバーを変えてきた。韓国はスカウティングと違う事に面を食らったのか、ペースがつかめず序盤から圧倒的に押し込まれてしまい、前半で3点を失ってしまった。韓国のシュートはゼロだ。解説の岡田元日本代表監督が「アルジェリアはこの攻撃力で攻めていればベルギーにも勝ったのではないか」、と語っていたほどアルジェリアの攻めは徹底していた。

それにしても、W杯の様な大きな大会の2戦目で5人も先発を入れ替えるとは、かなりの大胆采配だ。またそれがハマったのだから、采配も見事だが、選手のレベルも高かった。韓国はいつもの韓国らしさがない、と岡田さんは盛んに言っていた。確かにいつもの粘り強さ、しつこい強さが感じられない。何か宙に浮いた様なフワフワした感じだ。コートジボワール戦の日本代表を思い起こさせる。予想外の事に圧倒され、相手のペースにはまってしまったのかもしれない。結局後半に意地を見せ、パワープレーで2点を取り返したが、終わってみれば4-2でアルジェリアが勝利した。こういう試合を見ると、メンタルがいかに重要かを痛感する。

前半ずいぶん押し込まれたのにもかかわらず、洪明甫監督が動いたのは後半しばらくたってからだ。アルジェリアは1試合目を負けているので背水の陣という感じがしたが、この試合は序盤から監督力の差が出た印象だ。結局、ベルギーとロシアという大方の予想を覆し、グループHを突破したのはベルギーとアルジェリアになった。

日本人の身体能力はアルジェリア並みとはいかないだろうが、ハリルホジッチにはロシアW杯でこの様な采配を期待した。どの選手をどういった形で使い、相手のウイークポイントをどう攻めるかが楽しみでもあった。

日本人の持つ勤勉性や器用さを生かした「日本らしさ」というのは心地よい言葉である。前回はそれがいつのまにか「自分たちのサッカーを貫けば勝てるはずだ」といった論拠のない自信みたいなものにレベルアップしていた。しかしブラジル大会で、それは世界を相手にした場合、全く通用しない現実を突きつけられた。自己満足的な「日本らしさ」では駄目なのだ。

大会後、アギーレとハリルホジッチという異なるスタイルを用いる、世界を知る指導者を代表監督に招聘した。前回の反省を踏まえ、今までとは違う形で世界と渡り合えるサッカーを試みようとしたはずだ。しかし、両者とも結果を出す前に不可解ともいえる解任となった。

そして再び「日本らしさ」というキーワードの復活である。勿論、それを否定するつもりはないし、そうあって欲しいと思う。しかし、下位の国が世界で胸を張ってそれを言える程甘くないのも現実だ。日本はW杯出場国でも下位である。出場国の中ではサッカー弱小国なのだ。そういう国が色々な角度から試行錯誤を繰り返すのは悪いことではないはずだ。今回の解任で、「知名度の高い選手とポゼションサッカー、そして混乱と敗退」がデジャブの様によみがえることにならないか憂鬱になる。

スポーツと金は切っても切れない関係だ。我々はそういうシステムで成り立っている世界でスポーツを楽しんでいる。まあ理由が何であれ、今回の交代劇はいかにも遅すぎると感じてしまう。この時期の解任は、単にハリルホジッチじゃなければ良い、という引き算にしか見えない。もっと以前に解任すべき時期はあったはずである。

それにしても、「オールジャパンで行く」は日本の全英知を傾けて、だと思ったが、スタッフを含め全員日本人という意味もある様だ。この21世紀に、何だか妙にネガティブなコメントに聞こえてしまった。




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