FC2ブログ

ロシアW杯より藍をこめて

サッカー日本代表・ロシアW杯への道程・藍は日本代表ユニフォームの色をイメージ
-

Act.1【ハリル・ホジッチ劇場・最終章の始まり】

ザック・ジャパンのときは、前からプレッシングをかけてパスを駆使してボールポゼッションを高めて相手を崩していくというコンセプトだった。2013 年 11 月のヨーロッパ遠征では、ベルギーやオランダを相手に素晴らしい内容で善戦したが、あの頃がザック・ジャパンのピークだったのかもしれない。それは「日本らしいサッカー」という大義名分の元で、メンバーの固定化と戦術オプションが無い、という硬直化を招いてしまい、ブラジル W 杯では残念な結果に終わった。

ハリル・ホジッチ監督は試合ごとにメンバーを入れ替え、「縦に速く」という、これまでの日本のサッカー文化と対立するような内容をコンセプトに据えた。その結果、日本はボールポゼッションが極端に低くなった。それに加えて内容のチープさもあり、これまでの試合では批判が多かったが、先日のオーストラリア戦ではそのコンセプトが見事に当てはまり、最後に実を結んだとマスコミは評価していた。

一方最後のサウジ戦を見ると、ハリル・ホジッチ監督も結局このサッカーしかできないのだろうか?本当にこのサッカーでよいのだろうか?という疑問がわいてくる。あらゆる状況を考えて、サウジアラビアに対してもオーストラリアと同様によく研究し対策を練っていたとは思うが、メンバーこそ変われどやり方はオーストラリア戦と変わらなかった。

相手の長所を潰しながら堅守速攻で勝負をものにしていく戦い方は、ハードワークではあるが、W 杯のような格上との試合には必要な戦術だ。実際、W 杯をみていると、格上と対戦するチームのほとんどが堅守速攻でジャイアントキリングを起こしている。
それは良いのだが、相手に引かれたときや先取点をとられたときの攻撃オプションが無い、となればどうなるのだろう。その上、W杯は相手も日本の事をタップリとスカウティングしてくる、という状況での戦いである。そもそも日本は堅守といえるほどの守備力なのだろうか。速攻で点が取れる様な鋭い攻撃力を持っているのだろうか。この戦法はデュエルの弱い日本人に合っているのだろうか。

欧州予選に目を向けると、堅守速攻が得意なイタリアは苦戦している様だが、それでもイタリアには日本には無い強さと狡猾さがある。イタリアといえば、もう何年も前のことだけど、中田英寿がペルージャにいた頃、日本に凱旋してセレッソ大阪と戦ったことがあった。結果は 2-0 でペルージャが勝利したが、サッカーはセレッソの方が上手かったし、良いプレーをしていた。しかしペルージャの方が強かった。攻撃も奪って速攻の一本調子だったが、とにかく怖さがあった。その時は戦術云々の前に、先ずは強引にボールを前に運ぶシンプルな強さの必要性を感じたものだ。

W 杯まであと9ヶ月である。大会までのハリル・ホジッチ監督の舵切りは、予選最後の敗戦である意味面白くなったとも考えられる。それは一種のエンターテイメントだ。どんな物語になるのだろう。日本代表という混沌とした状況下で、どのような形で終止符を打つのか。そしてそれは今後に期待できるものなのか。あるいは今回の延長そのままで三流ドラマの様に呆気なく終わってしまうのだろうか。

サウジアラビア戦の敗戦は、良い方向に進む序章であると思いたい。


にほんブログ村


にほんブログ村

スポンサーサイト

該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。